日本の貿易収支動向(ロイター)
財務省が20日に発表した5月貿易統計速報によると、貿易収支(原数値)は407億円の赤字となった。輸出では鉄鋼など素材関係が減少する一方、輸入でも原油価格下落などが影響し、差し引きでは4カ月ぶりの赤字だった。輸出は前年比11.3%減の5兆0910億円で、8カ月連続の減少。減少品目は鉄鋼(24.1%減)や有機化合物(24.5%減)など。スマートフォンの世界的な需要が一段落したことから、半導体等電子部品も同20.0%減となった。
輸入は同13.8%減の5兆1317億円。17カ月連続の減少。減少品目は原粗油(30.6%減)、液化天然ガス(41.9%減)、石油製品(51.5%減)など。地域別では、中国向け輸出が同14.9%減、米国向け輸出は前年比10.7%減だった。
4月は熊本地震によるサプライチェーンの混乱がみられたが、5月は「全体としてそこまで目立った影響はない印象」(財務省)という。ロイターが民間調査機関を対象に行った調査では、予測中央値は400億円の黒字。輸出は前年比10.4%減、輸入は同13.8%減だった。

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