2009/12/20

玲瓏の山の冬間の厳しさをまざまざ  日記と歌論

玲瓏の山の冬間の厳しさをまざまざ生還者の号泣よ
期間中数万の登頂者数を誇る富士山てせあれば、つい安全な山と思はれがちだが、そんななまやさしい物ではないといふことを片山右京氏のパーティの遭難は思ひ知らせてくれた。


指摘されて見ればほぼ正三角錐に近い秀麗な独立峰の山容は風の強まる冬場はそれこそ隠れるところも風除けになる様な窪みも少ないのである。
山へ吹く風はそこへ挑む人間の技術の高低をを斟酌して吹くわけでもない。いざとなればアラスカマッキンレー山のやうに、植村直己氏のやうな熟練中の熟練の冒険家をも一吹きであつさり呑みこんでしまふ。
今更自然の偉大の峻烈さのほど思ひ知らされる一報であつた。
今年は殊に山岳遭難者が多いと聞くし、冬至もすぐか。冬山の頂きでご来光を拝みたいといふ山男も少なからずゐるのか知れぬが、何卒家族が屠蘇祝ふべき膳を葬礼用の精進物に変ぜざるを得ぬに到る事態は起こらぬやう願いたい。

翻つて自分の今はといへば「歌集」の推敲が今ひとつはかどりかねてゐる。
今宵ふと案じた歌に

先帝の病中最接近せりし冥王を惑星の列より除く
名のごとく凶事をもたらす星と知られた冥王星だが、地球に再接近してゐたのは恰も昭和天皇のご病中であつた。
その後世界天文学会が厳重な惑星定義を検討の結果惑星の名簿を漏れて「矮惑星」にランクを下げられたニュースは記憶に新しい。
これを先帝のご病中をあらぬ呪詛の祈祷を捧げてゐた悪臣の殿上の札を削るいはば「勅勘」
と見立てての作である。
金星と土星はよく詠んだがその他の惑星もどうせならさりげなく加へて置いて暗示の幅を豊かにせむかと思ふがどの一連に差し挟むべきかとなると扱ひが難しく今思案中である。



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