ハルカがシーガルズに入団したのは15歳のとき。中学3年生のVリーガーは先輩の堀口以来ですが、長身の彼女にはその時から「未来の全日本を背負うセッター」「竹下の後継者」というプレッシャーがのしかかりました。
中学生だった1年目は、正セッター岡野の控え。試合に投入されると嬉しそうにトスを上げる無邪気な姿が印象的でした。素質は非凡なものを持っていても、まだ15歳。筋力不足はどうしようもないと感じられました。
2年目、高校1年生のハルカは凄まじい嵐の中に投げ込まれました。このシーズンからチームの中心セッターを任され、試合の殆どに出場するようになったのです。素質、才能に恵まれた選手でもセッターというのは経験がモノを言うポジション。野球ならキャッチャー、サッカーならゴールキーパーを思い浮かべてください。
経験不足とパワー不足が心配されたとおり、彼女のトスは乱れに乱れ攻撃の体をなさない試合も見受けられました。チームはリーグ戦1勝に留まり、初の最下位を経験。その一番の戦犯にされたのが16歳の高校1年生だった彼女でした。普通の高校生の心理状態なら耐えられないどころかおかしくなるような状況でも彼女は耐え抜きました。「破壊神」「デストロイヤー」などと心無い中傷にさらされても我慢しました。
この経験が宮下遥を大きく成長させたのだと思っています。
3年目の昨季、彼女は名実ともに岡山の正セッターと呼べるほどの成長を遂げました。不安定な時間帯もありますが、高校2年生としては立派にVリーグのセッターを務めたのです。トスだけでなく、サーブやブロックにも才能を開花させ、チーム2度目の4強入りの原動力となる活躍を見せました。
今季は高校3年生のシーズン。内定選手なら同い年の選手がリーグに出場できる年齢になりました。いよいよ、世界を視野に入れた宮下遥の夢に近づく時期が訪れたと感じています。今シーズンの彼女に一層の注目をしてやってください。
宮下選手のテレビ出演について
http://okayama.v-seagulls.co.jp/topic/?p=1416
テレビでの彼女にも注目してくださいね。

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