来春の選抜大会に向けての、12/11に発表予定の北海道を除く各都府県推薦校の46校が決定し発表されました。
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ここで、私の21世紀枠に対する考え方を申し上げておきます。
2001年、21世紀初の選抜大会を迎えるに当たって新設されたのが21世紀枠でした。主旨は色々と語られているので敢えて取り上げたりしませんが、2001年から今日に至るまで、途中で希望枠の廃止に伴って2校だった21世紀枠が3校に増えるなどの変更があったにせよ、内容に変化なく継続されてきました。特にこの枠が悪いという訳ではありませんが、全国大会ですし大衆の注目を集める高校野球なのですから、注視される中で無残な大敗を喫する(一般枠でもありますがそれも選抜の内容に不備があることが多々見受けられます)学校が出ることは、その学校の選手たちにとっても不幸なことです。盛り上がった地元にとっても冷水を浴びせられることにもなります。最近は特にその傾向が顕著で、高野連と毎日新聞社の話題作りに利用されただけに終わるのであればない方が良いと感じます。
21世紀と言っても、20年経っているのですから、今の日本でわざわざ「21世紀」と声高に語る方も皆無です。まさかこのまま「100年続く21世紀枠」にするつもりなら、各方面からバッシングを浴びることは必至と思います。とこかで打ち止めにするか、内容・呼称を変更する必要があると思います。
昭和の時代は公立校全盛の期間が長く続きました。私学勢は強い公立勢を倒すために強くなってきた経緯もあるでしょう。この頃と何が違うかを考えたら、21世紀枠という存在が公立校の強化を妨げていることに気付くと思います。
高野連だけでなく、日本人の多くが好む「文武両道」なのですが、自らを振り返ってみるとどうでしょうか? 両道どころか、「文」も「武」も何も残せていないと感じませんか? どちらか一方でも成し遂げた方は、それだけで素晴らしいのです。かつて、文武両道を成し遂げていた学校というのは、部活動を死ぬほど行い、その後死ぬほど勉強するという毎日を送っていたのです。当時持て囃された「スポ根」には、「腕も折れよと投げ込む」とか「熱球一筋命を懸けた」とか、マウンドで死ねたら本望という感覚を尊しとしていました。勉強も同じで「四当五落」と普通に語られていました。「合格したければ身を削って努力せよ」というのは、団塊の世代が入試に挑む頃に最高潮に達し、受験戦争が激化の一途を辿りました。我々が大学を受けた頃もその流れが続いており、私大の競争率は平気で20倍を超えていました(実際は6〜7倍程度でしたが)。
その頃、「死なばもろとも」と頑張った人たちが求める理想像が日本人に求められる「文武両道」には受け継がれています。今の時代にナンセンスだと感じられるならば、21世紀枠に存在意義はないということになります。甲子園で好成績を残した選手が東大や京大に合格することが現実的なら続ければ良いのです。それが絵空事だと言うのなら、撤廃を考えた方が良さそうです。何事も一芸に秀でることは死ぬほど難しいことなのですから。
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まあ、それはさて置き、来春の選抜に向けての各都府県の推薦校を確認してみましょう。
◇21世紀枠各都府県推薦校
青 森:八戸西(県2位,東北8強)
岩 手:花巻農(県4位)
宮 城:柴田(県3位,東北2位)
秋 田:大館桂桜(県4位)
山 形:山形工(県8強)
福 島:相馬東(県4位)
茨 城:境(県8強)
栃 木:石橋(県2位,関東1回戦)
群 馬:館林(県4強)
埼 玉:大宮東(県4強)
千 葉:東京学館(県2位,関東1回戦)
東 京:日大二(都8強)
神奈川:白山(県8強)
山 梨:甲府城西(県4強)
新 潟:東京学館新潟(県4位)
長 野:更級農(県16強)
富 山:富山北部・水橋連合(県4強,北信越1回戦)
石 川:寺井(県4位)
福 井:美方(県4位)
岐 阜:大垣商(県2位,東海1回戦)
静 岡:三島南(県4位)
愛 知:国府(県16強)
三 重:松阪商(県2位,東海1回戦)
滋 賀:草津(県8強)
京 都:綾部(府8強)
大 阪:山田(府3位,近畿1回戦)
兵 庫:東播磨(県2位,近畿1回戦)
奈 良:畝傍(県3位)
和歌山:耐久(県8強)
鳥 取:米子工(県8強)
島 根:矢上(県4位,中国1回戦)
岡 山:岡山工(県16強)
広 島:舟入(県16強)
山 口:萩商工(県4位)
徳 島:名西(県4位)
香 川:香川高専高松(県8強)
愛 媛:川之石(県8強)
高 知:土佐塾(県4位)
福 岡:北筑(県4位)
佐 賀:東明館(県1位,九州8強)
長 崎:長崎西(県4位)
熊 本:八代(県4位)
大 分:中津東(県8強)
宮 崎:妻(県8強)
鹿児島:伊集院(県8強)
沖 縄:具志川商(県2位,九州8強)
12月11日(日)に北海道を含む地区推薦校の9校が発表されます。選抜には3校が選抜されます。
何のかんのと言っても制度としてあるものであるなら、折角出られる甲子園で思い切り戦って思い出に残るものにしてもらう為にも、大人たちのどうでもいい思惑や事情は一切排除して、誰しもが納得して祝福できる21世紀枠選抜校にしてほしいというのが願いです。
希望とすれば、21世紀枠の主旨に沿う形で一般枠選出に準ずる成績を残した学校(最低でも地区大会8強以上。地区大会未出場校は論外)が選抜されること、該当する学校がなければ一般枠に回すぐらいの強い覚悟で選んでほしいものです。選ばれて辛い思いをして、甲子園で大敗して更に傷つく選手たちがいるのであれば、大人の勝手が許されるとは思いません。
大会をやるかどうかも大人の都合で決めないこと。大人がやるべきことは実施した時の責任を最後まで取ることのみです。
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