「日産の100億円賠償請求、元検事の郷原氏がゴーン被告の代理人に(ブルームバーグより)」
不正経理
日産の100億円賠償請求、元検事の郷原氏がゴーン被告の代理人に
日産自動車が元会長のゴーン氏を相手取って約100億円の損害賠償を求めた訴訟で、おなじみの郷原弁護士がゴーン氏側の弁護団に加わったという記事。1回目の裁判が11月13日に行われるそうです。
「ゴーン被告の逮捕以降、会見や著作などを通じて第三者の立場から検察の捜査手法などを批判してきた郷原氏は、刑事裁判が行われる見通しがない中、「
この民事訴訟がゴーン事件の真相解明の唯一の手段」になるとの思いから代理人となることを決意したと述べた。その上で、日産の訴訟提起の意図や根拠などに疑問を持っているとし、裁判の中で明らかにするよう求めていきたいという。
日産広報の百瀬梓氏は、日産の主張は裁判の中で明確にするとし、現時点では個別の司法手続きに関してはコメントは控えると述べた。ゴーン被告の広報担当者は、「日産の主張には根拠がなく、それを支える根拠を上げることもできていない」とした上で、郷原氏がこの民事訴訟でゴーン氏の利益を主張していくことになると述べた。」
100億円の中身は...
「訴状によると、ゴーン被告は有価証券報告の報酬虚偽記載に関して、報告書を訂正したことによる
法律事務所や会計事務所費用、
米当局との和解金などとして日産側に約30億円の損害を与えたとされている。
パリなどでの日産の
住宅の無償利用やゴーン被告の姉に対する
アドバイザー契約名目での金銭支払い、日産保有の
ジェット機の私的利用分などについて事業上の理由のない支払いだったとして、返還を求めている。また、ゴーン被告の逮捕後に日産の
株価が大幅に低下するなど信用毀損(きそん)の損害が生じたとして約10億円の支払いも求めた。」
仮に100億円の損害賠償が認められたとしても、日産はゴーン氏に対する確定した巨額報酬の未払いがあることを認めているわけですから、相殺すれば、何も取れないということになるかもしれません。ゴーン氏側とすれば、民事では報酬の確定を主張するのが有利となりますが、そうすると、報酬の虚偽記載を認めてしまうことになってしまいます。
いずれにしても、この民事裁判で事件の真相が少しでも明らかになることを期待したいと思います。
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