「(社説)みずほ処分 再出発の道は険しい(朝日より)」
企業会計
(社説)みずほ処分 再出発の道は険しい
みずほフィナンシャルグループが金融庁から業務改善命令を受けた問題に関する社説。
(金融庁の尻馬に乗って?)いろいろ書いていますが、社外取締役についてふれている箇所が考えさせられます。
「みずほの企業統治は経営の執行と監督の分離を掲げる。
取締役13人中6人が社外取締役で、最高裁判事経験者や、有力企業の元トップ、経営団体や政府の審議会の要職に名を連ねてきた著名人が並ぶ。取締役の選任や解任もそうした社外役員が主導する仕組みだ。
金融庁は今回の処分で、取締役会が「グループCEOや主要経営陣の候補者の人材像について十分な議論を行っていない」と述べ、執行側だけでなく
監督側の機能不全も指摘した。問われているのは企業統治総体の変革だ。...」
システムの問題は、いくら立派は社外取締役がいても役に立たなかったということでしょう。もちろん、他の問題であれば、社外役員として役割を果たせたのかもしれませんが、ITシステムがきわめて重要な金融機関の監督機関としては、やはり不適格なのでしょう。
社外役員を増やせといっている金融庁が、社外役員の割合が高くてもだめな例を摘発したというのは、意味があることなのかもしれません。
役員(みずほフィナンシャルグループ)
役員名簿を見ると、トーマツの元CEOが社外取締役になっています(東芝の社外取締役だった人で、粉飾発覚後の就任でしたが、あらたとの意見不表明問題の時期とは重なっています)。大手監査法人の元トップだからといって、ITの知見はなかったのでしょう。
金融庁、みずほ銀行に行政処分 「リスク、IT現場を軽視」「言われたことしかしない」「信頼感損ねた」(ITmedia)
「言われたことしかしない」。金融庁、みずほへの“激おこ”業務改善命令が話題に(Yahoo)
金融庁が、問題の真因としてあげているうちのひとつに「言うべきことを言わない、言われたことだけしかしない姿勢」というのがありますが、上司が部下にいう小言みたいな表現です。組織の中で問題が起きたときの原因として、これをあげれば、ほとんどの場合、あたらずとも遠からずでしょう。
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