「まさに論外…プライム市場に1841社を残す「東証再編」の想像以上のお粗末さ(現代ビジネスより)」
企業会計
まさに論外…プライム市場に1841社を残す「東証再編」の想像以上のお粗末さ
東証の市場再編を批判的に解説した記事。
「「何のための市場区分の再編かわからない」との批判が集中しているのが、前述の「東証1部」上場の8割強の1841社が「プライム市場」に横滑りすることだ。
しかも、実態は見た目以上にひどいと言わざるを得ない。というのは、この1841社のうちの296社は「プライム市場」の上場基準を満たしておらず、経過措置として、将来、基準を満たすことを目標とする「プライム上場に向けた計画書」を提出することで、暫定的に「プライム市場」への上場を許された企業だからだ。」
「筆者が生まれ育った関西地方には、年端のいかない子が大きな子に混じってかくれんぼや鬼ごっこをする時に、「負けても鬼にしない」というハンディキャップをつけて仲間に入れることが多く、そういう年端のいかない子を「ごまめ」と呼んでいた。
今回「プライム市場」の上場基準を満たしていないのに「プライム市場」に上場を許された企業は、「ごまめ上場」と呼ぶのが相応しいだろう。」
「報道によると、「ごまめ上場」を選択したところのうち知名度の高いところでは、製造業の「芦森工業」や「日本ピストンリング」、「岩崎通信機」、「市光工業」、金融では「かんぽ生命保険」、「ゆうちょ銀行」、映画の「東映」などが含まれているという。」
「2019年以前に改革議論に関わっていた当事者に、当時取材したところ、
当初は「プライム市場」の上場企業はできれば100社程度、多くても数百社程度に絞ることや、情報公開に際して英文での開示を義務付けることなども俎上に載せるはずだったというからである。米国を代表する株価指数であるニューヨーク・ダウの採用銘柄数が30銘柄、S&P500が500銘柄であることが意識されていたという。
そうした案に比べると、「ごまめ上場」の296社を含めて、
「プライム市場」に「東証1部」の8割強の1841社を残してしまったことは論外で、今回の市場再編は投資家の利便を無視して、既存の上場企業や引受証券会社を甘やかすものに過ぎないと言わざるを得ないのである。」
「プライム」の上の「スーパー・プライム」市場を設けるしかないのでは...
市場再編関連記事。
メルカリ、東証プライムに変更申請(時事)
「メルカリは2018年に東証マザーズ市場に上場。4月の東証の市場再編では新興企業向けグロース市場に移行する予定。プライムへの変更は東証の承認が必要になる。」
PR|
amazonビジネス・経済