「みずほ銀第三者委報告書の評価はCとD、格付け委「評価できず」(ロイターより)」
その他不正
みずほ銀第三者委報告書の評価はCとD、格付け委「評価できず」
第三者委員会報告書格付け委員会という民間組織が、みずほ銀行の反社融資問題に関する第三者委の調査報告書について、厳しい評価を公表したという記事。
「最高評価の「A」から「D」と「F」(不合格)の5段階評価のうち、すべての委員の評価がCまたはDとなり、総じて「評価できない」とする厳しい結果になった。」
「格付け委の久保利英明委員長は同日、会見し、みずほの子会社であるオリエントコーポレーション・・・が行っていた反社会的勢力の関係者への融資問題について、みずほの第三者委がまとめた報告書の評価をした委員全員が、「
突っ込みが浅く(調査)範囲が狭い」という共通の問題点を指摘したことを明らかにした。
調査期間についてもふれています。
「第三者委の調査では、みずほがそうした融資を断ち切れなかった「
真因」を深く掘り下げるべきだったが、不十分だとしたほか、
20日間という調査期間は短すぎるとも指摘した。
融資問題を踏まえ、みずほ銀は昨年10月28日に金融庁に業務改善計画を提出するため、原因分析や再発防止策をまとめる必要があった。このため格付け委は、
一定期間で1つの区切りをつけようとしたのは理解できるとした。
しかし格付け委は、みずほの第三者委は本来、調査依頼を受ける段階で、時間的な制約があることから中間の報告は出すが、
最終結果を20日間でまとめるのは難しく、さらに詳しい調査が必要になるといった話をみずほ側とすべきだったのではないか、と指摘した。」
みずほに限らず、さまざまな会社の虚偽記載の場合も、有報や四半期報告書の提出期限(過年度の訂正報告書も通常は同時提出)の関係で、第三者委員会の調査やその後の会計監査が不十分になっているケースが多そうです。
次回は、リソー教育の第三者委員会報告を取り上げるとのことです。
前にも書きましたが、最近でも大きな虚偽記載がありながら、訂正報告書を出すだけで、虚偽記載を起こした原因などについて社外の独立した委員会の検証を受けない会社があります(例:オービック)。そういう会社も、取り上げないとアンバランスです。
第1回格付け結果を公表しました(第三者委員会報告書格付け委員会)
みずほ銀の第三者委報告は「不十分」 弁護士ら評価(朝日)
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その2(前証券取引等監視委員会委員の解説記事について)
オリンパスとインデックス「第三者委員会」の罪(FACTA)(再掲)