北海道旅行記Y・摩周湖〜ウトロ編  旅行

1981(昭和56)年6月24日水曜日の北海道旅行4日目、摩周湖

摩周湖には12時20分到着。霧の摩周湖とは言うが幸い良い天気なので、その湖が真っ青。
静かで神秘そのものだ。透明度が世界第二位とのこと。吸い込まれそうな濃い青だ。

湖の周りはすべて山で、人工的な不純物は入っていない。ただ自然の雨だけが溜まったものであろう。

(布施明が1966年にヒットさせた「霧の摩周湖」で有名になった。私は当時上手く歌えなかったが、35年経った今はカラオケで必ず歌う程好きな曲だ)

展望台は第一と第三があり、個人客が次から次へと来ていた。
記念撮影に余念が無く我々も摩周湖が良く写る場所では、どうしても他人が入ってしまい、仕方なく他人も一緒に撮ったりした。摩周湖だけの方がかえって素晴らしい。

摩周湖の清さを目に焼き付け、そこを離れた。これから下り坂で曲がりくねり、徐々に下界に降りて行った。
1時10分、川湯駅着。近くの食堂で昼食。(何を食べたか記録が無いし、記憶も無い)

北海道へ来て4日目。4日間世話になったA君と別れる時が来た。
私はこれから知床へ、彼は車で旭川まで引き返すのだ。

今まで世話になった礼を言い、彼と別れた。別れた途端、言い知れぬ寂しさに襲われた。

無理も無い。今まで北海道へ来てからずっと二人だったが、ここで北海道の原野に放り出されたようなものだったから。

しかし、地図と鉄道の時刻表を片手に持っていれば必ず、道は開けると確信していた。
川湯駅2時16分発、急行で斜里方面行きに乗る。

急行とは言ってもまるで鈍行みたいな走り方だ。たった2両で時速40`位。
山の中に入ったと思うと30`位のノロノロ運転。後で聞くと1000分のなにがしかの急勾配だそうで、それにしても遅い。

やがて平野が開けて来て、3時7分斜里駅に着く。川湯から斜里まで急行券込みで1040円だった。
駅前からウトロ行きのバスがすぐ出発するところ。時間はあらかじめ見ていたのでスムーズにいった。ウトロまで1050円。

路線バス風の定期観光バスといった感じで、各停留所に止まりながらも音声による景色の解説をしてくれた。
網走から眺めた知床半島の山々が目の前にそびえ立っており、右から斜里岳、海別岳、遠音別岳、羅臼岳へと連なっている。

やがて知床半島に入って行く。すぐ左はオホーツク海。真冬は寒いだろう。冬この道は閉鎖される。途中オシンコシンの滝等を眺めさせてくれて、バスはさらに知床半島の中へと進む。

4時10分ウトロに着くとすぐ宿探しだ。民宿と腹は決まっている。
運よく近くに案内所があり、斡旋してもらったのはバス停近くの「うみべ荘」だった。

ひとまず宿へ行き荷物を降ろし、散歩に出かけた。そこは「うみべ」と名が付いていたが残念ながら海は見えなかった。

歩いて10分位で海に出られた。オホーツク海である。幸い天気に恵まれ半袖シャツで十分間に合った。
海岸には高さ30mもある岩がボロボロで、今にも崩れそうにちょっとした山を形作っていた。
周りは網で囲ってある。珍しいので写真に収める。
そこには森繁久弥の「知床旅情」の碑があった。

〽知床の岬にハマナスの咲く頃・・・という歌が彫ってある。
その小高い山をぐるっと回ると目の前はオホーツク海で、真冬を想像してみた。一面雪と氷であろう。鳥肌が立つ寸前だった。

30分程海岸で気を休めて宿に戻る。旭川で買った絵葉書に友人らに、とにかく北海道の素晴らしさを文にしたためる。
明朝、ウトロのバス停前のポストに投函すれば9時に集配にくるはずだ。

入浴後夕食。魚はホッケと鮭でいかにも民宿らしい料理であった。
食堂では他に男連れ二人と夫婦子供一人の家族がいた。
夫婦ペアは明日は阿寒湖に行くと言う。私とコースが同じなので話を始めたら、笛をやっているとかで、話がすっかり合ってしまった。

彼はN市で「蕎麦屋」をやっており、縁なもので来てくださいと言う。
又、3泊4日位の北海道旅行で先ずここに来たのだと言い、「知床最高!」と絶賛していた。

午後8時30分、大和市の自宅と信州の実家に、赤電話に10円玉を投入しながら話をした。
(未だテレフォンカードも携帯電話が無い時代である)
とにかく遠いからポトリポトリと10円玉が落ちて行くので落ち着いて話せない。
結局400円と200円かかった。

実家は父が出たが、もう北海道から帰ったものと錯覚していた。
今、北の最果てに来ているのだと強調して電話を切った。

9時、明日のコースを検討して持参した本を読もうと思ったが、疲れているので早く寝る事にした。
9時30分、就寝。





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