ペルトのヨハネ受難曲  CD・レコード

クリスチャンではありませんが、受難曲を聴く四旬節の晩。キリスト教の復活祭は年によって日が変わる移動祝日、今年は4月8日だそう。イエスが十字架にかけられたという受難日は来週の金曜日(4月6日)です。

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ペルト:ヨハネ受難曲
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 カンドミノ合唱団 指揮:タウノ・サトマー
 ヨルマ・ヒュンニネン(イエズス・Br)
 トピ・レフティプー(ピラト・Tn)
 2000年11月 エスボー、オラリ教会(フィンランド)

アルヴォ・ペルトは1935年、エストニア生まれの作曲家。1980年、西欧に移住。「ヨハネ受難曲」は1982年の作品。歌詞はラテン語で、ヨハネによる福音書から取られています。これは最後の晩餐翌日のイエスの捕縛、ペテロの否認、イエスとピラトの問答、そしてイエスの処刑、最後の言葉「成し遂げられた」までのお話。
余談ですが、ペルトのウェブサイト、トップページには“Arvo Pärt dedicates this season's performances to murdered journalist Politkovskaya”という記事がありました。



「ヨハネ受難曲」と言えばバッハ。こちらのテキストはヨハネ、マタイという2つの福音書から取られ、歌詞はドイツ語。福音書章句(主にレチタティーヴォ)、コラール、自由詞(オペラ的なアリアも含む)で構成されています。

リヒター指揮ミュンヘン・バッハ合唱団、管弦楽団(1964年)の演奏を聴いてみましたが、私には壮麗な喜びの歌に聞こえました。もちろん、ラストシーンのイエスが人の子として死に至る苦しみを受容していることはよくわかります。しかしコラールやオペラ的な独唱の分量が多く、存在感もあって印象が強いのです。クリスチャンにとってキリストの受難は悲しむことではなく、救済の成就、神の栄光が近づくことだとか。

ペルトの「ヨハネ受難曲」は福音書章句を独特の旋法や和声で淡々と、読み上げるように歌われていきます。伴奏はオルガン、ヴァイオリン、オーボエ、ファゴット、チェロがそれぞれ1人ずつ。イエスとピラトの伴奏は単音か二重音のオルガンのみです。福音史家はコントラルトあるいはカウンターテナーを含む4人。他の登場人物は合唱、これが元気な子ども合唱団のような発声。

ヒュンニネン@イエスの朗唱は重量感があってしかも堂々たるもの。レフティプー@ピラトはリリックなテノール。「イエスに非を見いだすことはできない」という若くてまっすぐなピラト像が浮かびます。逡巡の末にユダヤの司祭の要求をのむ、という弱さの演出は今ひとつかな。合唱団に比べてイエス様が立派すぎるしね。レフティプーは2006年グラインドボーン「コシ・ファン・トゥッテ」のフェランド、昨秋来日公演した「レ・パラダン」のアティスでしたね。
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2007/4/1  10:18

投稿者:sweetbrier

Niklaus Vogelさん、さっそくペルトのディスクについてお知らせくださってありがとうございます。私は嵐のような1日の終わりに「ヨハネ受難曲」とアルバム「タブラ・ラサ」を聴くのが好きなんですよ。
NAXOSのCDに名演あり、ですか。タワレコでもいくつか見かけました。どれだろう? 楽しみです。あ、でも別室やマンスリーの企画も期待しています。気長に待っていますから〜♪

2007/4/1  0:02

投稿者:Niklaus Vogel

sweetbrierさん、こんばんは! つい先ほど今手元にあるペルトのディスクを探したのですが、ほとんどが実家にあるようです…(涙)。
しかし、NAXOSのCD(実はこの中に名演があります)はありますので、近いうちに取り上げたいのですが…。
でも、「ペルト特集」も組みたいなぁ…。
すみません、独り言になってしまいました。ペルトは現代音楽とはいえ、今日の私たちが求めているもの(弱くなっているもの?)、つまり「癒し」を容易に聞き取れる作曲家と思います。(若いころの実験的な作品は除いて。)
「ペルト特集」をするときには、またよろしくお願いいたしますm(_ _)m

http://yaplog.jp/niklausvogel/

2007/3/30  23:14

投稿者:sweetbrier

ほんと、すっごい偶然ですね! いまペルトのウェブサイトで「Summa」を探してきました。1977年の合唱曲作品なんですね。それが弦楽四重奏曲ですか、どんなのでしょう〜。

ペルト、お好きなんですね。私はまだ音盤2枚だけです。ドラマや映画の挿入曲で広く知られているようですね。私はヨハネ受難曲つながりで手に取りました。不思議な和声やふわふわした旋律がなんとも魅力です。
機会があったら取り上げてくださいね。あまり実験的な現代音楽は困ってしまうので、この曲のような作品をもっと聴きたいと思っています。

2007/3/30  22:41

投稿者:Niklaus Vogel

たびたびすみません…とある偶然に気づきました。今BGMで聞いていた弦楽四重奏曲の現代音楽集、まさにペルトの「Summa」でした。すっごい偶然!

http://yaplog.jp/niklausvogel/

2007/3/30  22:40

投稿者:Niklaus Vogel

sweetbrierさん、こんばんは!
この曲好きです。これがペルトをいろいろ聞く最大のきっかけになった曲だと思います。ただ長大なので、最近ではすっかりご無沙汰していました。sweetbrierさんのエントリーを拝読してまた聞きたくなりました!

http://yaplog.jp/niklausvogel/


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