ツェムリンスキーの世界  演奏会

 1週間前は、ほんとにお彼岸がすんだら涼しくなるんだか疑わしいほどの暑さだったのに、今日の関西は夏服の学生が上着を欲しがるほどの肌寒い1日でした。

 琵琶湖畔の大津は来週の大津祭りに向けて、いろんな灯りを樹や街路に飾り付ける作業が進行中、かな? 管弦楽曲に苦手意識を持ち始めたsweetbrierは、 ツェムリンスキー作品のレクチャー・コンサートに行ったのでした。



 レクチャーの内容は、音楽愛好家が演奏の前に聞いておくとよい、ちょこっとした予備知識です。今日のプログラムは以下の通り。

1.ピアノ三重奏曲 Op.3
   T. アレグロ・マ・ノン・トロッポ
   U. アンダンテ
   V. アレグロ
  
   川田知子(Vn)、へーデンボルク・直樹(Vc)、
   ダイアナ・ケトラー(Pf)

 もともとクラリネット、ピアノ、チェロの三重奏曲として作曲したけれど、ヴァイオリンの方が売れるだろうということで、ヴァイオリンでも演奏できるように書いて出版したとかなんとか。今回はヴァイオリンでなく、ヴィオラで演奏する予定だったが、リハーサルを経てヴァイオリンに切替えたそうです。

 今思えば、今日いちばんの難所(聴衆にとって、ね)はこれだったかと。3つの楽器の、このアンサンブル、そんなにええか〜? と首をひねるばかりなり。ただ、2楽章のアンダンテはよかったです。その終盤はヴァイオリンに引きこまれて、演奏が終わっても会場しばらくシンとして動きませんでした。

2.歌曲
   作品5から5曲
   作品7から2曲
   作品27(渡米してからの作品)から4曲

   津國直樹(Br)、佐藤明子(Pf)

 バリトンって、ホールで聴いたらこんなに素敵なのね。知らなかった。 

 アルマ・シントラー(後にマーラーの妻となる)との恋など、若々しい喜びと悩みの時代と、渡米してからの複雑な心境が感じ取れれば…って、私にはムリムリ。

   休憩

3.ピアノ曲
   田園舞曲 Op.1
   ガラスの心臓 より メヌエット

   ダイアナ・ケトラー(Pf)

 7〜8曲ほどの小品からなる「田園舞曲」と、バレエ音楽「時の勝利」第1幕「ガラスの心臓」より、メヌエットです。田園舞曲の各小品には、「あたたかな〜」というふうに曲想をそのまま表題にしたような名前があるようでした。

 ケトラーさんの演奏を聴いていると、季節柄、収穫を終えた田園の祭りを連想しました。祭りの日、田園のあちこちで老若男女がいろいろな表情を見せています。明かりが灯される頃の大団円まで、「次はどんなかしら?」と、わくわく。

4.弦楽四重奏曲 第1番 イ長調 Op.4
   
   川田知子(Vn)、高橋和貴(Vn)、
   ラズヴァン・ポポヴィッチ(Va)、
   へーデンボルク・直樹(Vc)

 ピアノ三重奏曲ショックからまだ立ち直っておらず、私は楽器が3つ以上になると感性がもたないのかな〜と心配しました…が、杞憂。開始直後からアンサンブルの温かな音に、心のなかで「わ〜、きれい!」と手を打ち合わせていました。小ホールで聴くと、こうなのでしょうか。音に厚みがあって、迫力と美しさがすごく近くに感じられます。

 若いツェムリンスキーが、あれもこれも、こんなこともやってみたら素敵!と作曲したのでしょうか? いろんなことを弾き聴かせてもらった気がします。演奏者の愉悦と聴く私のそれが同調してるんじゃないかと、これは幸せな錯覚をきたす体験でした。
0




※投稿されたコメントは管理人の承認後反映されます。

コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL





AutoPage最新お知らせ