プーランクの教会音楽  CD・レコード

 木の葉が色づきはじめました。お天気は2〜3日ごとにくるくる変わり、日中は暑くても夜はちょっと心細くなる寒さ。そろそろ海水が冷めてきたかな。

 1年ぶりに The Gents のCD「永遠の光」を出してくる。
 @TOWER.JP
  Lux Aeterna - Durufle, Poulenc -
   Dijkstra, The Gents



 The Gents は、オランダで評価の高い少年合唱団のひとつ「ローデン少年合唱団」の元メンバー16名が1999年に結成したセミ・プロの男声アカペラ・アンサンブル。社会人や学生としての本業の傍ら、コンサート活動をしています。結成当初から昨年11月までの指揮者は、ペーター・ダイクストラ。
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 「ローデン少年合唱団」は教会の付属聖歌隊ではなく、私立の団体。指揮者だったペーターの父親が音楽監督兼トレーナー。しかしその活動の大きな部分は、ローデンの教会のためのものでした。



 “Lux Aeterna”には、モーリス・デュルフレ作曲「レクイエム」が1枚目のCDに収録されています(約41分)。チェロ、オルガン、ソプラノ、バリトンそれぞれのソリスト、混声合唱とジェンツによる演奏。フォーレのレクイエムをモデルにしているとのことですが、どうでしょうか。

 よく聴いてみると、オーケストラと声楽による古典派のミサ曲で聴き慣れた「ホザンナ〜」「アニュス デイ〜」が、なんとも変わった旋律で歌われています。王侯貴族の前で演奏された18世紀のミサ曲ではなく、修道士のミサで歌われていた聖歌に近い雰囲気です。でも、これだとジェンツのメンバーはどこに行っちゃったのか、わかりません。

 私は、2枚目のCDに収められている、ジェンツのアカペラが好きです(バリトンのソロが少しあり)。
◆フランシス・プーランク作曲
 アッシジの聖フランチェスコの4つの小さな祈り
 プーランクが修練士(修道士のタマゴ)の甥から手紙で依頼され、修道院のために作曲したもの。詞は小鳥にも説教したというフランチェスコの言葉とやら。4曲目「愛する兄弟達よ」は、バリトンの独唱が「愛する兄弟達、そして子どもたちよ、聴いておくれ、父の声を聴こうではないか」と始めます。

 ジェンツ16人の声は多少弱いな〜と感じるのですが、歌詞は聖フランシスコの明快で素朴な神への賛美と感謝の言葉であろうと思われ。それは穏やかではあるが粘り強い説教活動であったろう、しかし言葉が通じないと理解しにくい作品。

◆パドヴァの聖アントニウスの讃歌(プーランク作曲)
 聖フランシスコに負けず劣らず、魚にも説教したという聖アントニオはパドヴァの守護聖人。こちらはテンポやアンサンブルが1曲ごとに変化し、プーランクの音楽らしい和声が堪能できます。教会音楽らしく、善男善女が幸せな気持ちでミサに与れる ― つまり退屈しない音楽 ― なかなかよろし。アンサンブルからは教会音楽に向き合う真摯な心、青年らしい生命力が感じられ、ジェンツの魅力が最もよく現れている録音でもあります。私のイチオシ。 

 なお、ジェンツの公式サイト
 vocal ensemble THE GENTS から
(オランダ語、英語。超重い
‘agenda 2007/2008’によると、2008年6月から7月にかけて2週間の日本公演が予定されています。現在の指揮者は
Maria van Nieukerken(女性)。

 公式サイト英語版には guest-conductors の1人に、
 first guest-conductor、Peter Dijkstra のプロフィールがあります。1年前に来日したときはミュンヘンのバイエルン放送合唱団の音楽監督そのほか、プロフェッショナルとして忙しいということでした。その後も順調にキャリアを積んで、2007年9月には、スウェーデン放送合唱団の主席指揮者に就いたんですね。この合唱団、昨年12月のオルガン伴奏によるモーツァルトの「レクイエム」東京公演をFMで放送していました。ダイクストラさんの次の来日は、この合唱団の指揮者として…かもしれませんね。
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