2月に行ったダンス公演  バレエ・ダンス

 いそがしい、落ち着かないと言いながら、2月は一昨日の芸文センターのほかに、ふたつのダンス公演に行ってきました。

 ひとつめは2月8日(日)、上京の日程をほとんど無理やり合わせ、モナコ公国モンテカルロバレエ団のオーチャードホール公演「ラ・ベル」を見ました。この作品のライヴは初めて。6年ほど前、日本初演の直前にテレビ放映されたのを見て、な〜んて斬新で美しいのでしょ♪と、たちまち虜になってしまった作品です。

 音楽はチャイコフスキーのバレエ曲「眠れる森の美女」と「幻想的序曲 ロミオとジュリエット」。脚本はシャルル・ペローの「いばら姫」をマイヨーが翻案したもの。19世紀の古典作品のように、善なる妖精が続々と出てくるとか、ひねくれ妖精がお誕生祝いに招待されなかったとか、100年後の呪文で順調に大団円…といったエピソードはありません。

 古い時代のファンタジーに、親子関係、思春期に家族の庇護から離れたときに受ける傷、そこからの再生といったテーマを入れ込んで再構築しています。

 原作の終盤は王子とオーロラが結婚し、二児を授かります。それを知った王子の母親は彼を戦場に遣り、嫁と孫を煮て食おうとしたところに王子が帰り…となります。マイヨーはこちらの結末をとっているのですが(子どもはいない)、チャイコフスキーがそんな話には音楽を書かなかったので、物語が疾走する終幕には「幻想的序曲 ロミオとジュリエット」を持ってきたんであります。

 セット、衣装、照明などの美術がキッチュだったりスタイリッシュだったりと、しじゅう目が喜ぶ舞台美術を、劇場のちょっと高い席からゆっくり鑑賞。古典作品では妖精がキラキラと踊る音楽が、まったく違った場面に使われ、それがよく合っているのが愉快です。作曲者が思いもよらなかった性格を、音楽から引き出しているよう。上等の語りで観るダンス芝居だよ。

 そして王子。う〜ん、6年前にテレビ映像を見て、初演キャストのクリス・ローラントに惚れたと思ったのは、マイヨーが造形した王子に惚れたのだな…と思い至りました。母親(カラボス)が支配する暗い世界、クロシェに生きる王子を見たとき、はやそう思ったよ。求めるより与え、自分すら差し出すであろう心優しい王子…愛さずにはいられませんぞな。

 この日のキャストはセカンド、王子はアシエ・ウリアゼレカ。好演でした。ベルはサード・キャストの小柄なノエラニー・パンタスティコ。彼女のベルはね〜、王様がご領地でみそめたお母上の、庶民的なおもざしが濃くていらっしゃる、そんな王女様。クラシックの「ジゼル」タイトルロールなど、いいかもしれない。舞台上、バレエの神さまに捧げるような一途な表情を見せるところにはハッとさせられたのだけれど、マイヨーのベル役はちと辛い。なにしろあの衣装が壊滅的に似合ってないのよ。お腹の部分が大きく開いたベージュのユニタードに白い大きなレースふう文様の、あの衣装は身長や筋肉のつき方を選ぶわなあ。

 いささか地味な主役、かなり雑な動きのリラの精(この日リラを演じたエイプリル・バールはベルのセカンドで、リラのところに名前がない。ハズレの抜擢でした)。

 そんな中で何よりも存在感があったのは王子の母(カラボス)。悪役がさえると、作品全体の印象がかなり挽回できるものなのね。怪演でした。

 なんにしろ、この作品の魅力を劇場で味わうことができて、満足しました。


 さて、もうひとつの舞台は
踊りに行くぜ!! vol.9 Special in ITAMI

 初めて行ってきましたよ。しげやん、見ました。
「パラシュート」
 爆弾みたいな子だね〜。ハラハラドキドキ、少しあいたた、そしてキラキラしてる彼女にぐいーっと引っぱられてパチンと聞こえたら、終わってました。

 お初でしたからね、鳩が豆鉄砲を食った気分。やられました。次の企画はたか見の見物するぞ♪

 ほかには、チョン・ヨンドゥさんの作品が印象的でした。
「風の合間に in the pauses of the wind」
 詩的で、見る者にそれぞれの心象風景をゆっくりかみしめる時間、空間を与えてくれる、静かな作品でした。いくつか見るうちに、こういう出会いがあるから次も行っちゃうんだよね。
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