男子のピアノ  オンエア・クラシック

 ショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第2番を初めて聴いたのは、昨年10月のNYCB日本公演Bプロ。ラトマンスキー振付の「コンチェルトDSCH」です。新日本フィルが、バレエ団とともに来日した指揮者とピアニストを迎えて演奏しました。そのときはピアニストがガンガン弾いていたのをはじめ、舞台よりもオケピの方が忙しそうに感じた…もはやそれ以外の印象は薄れています。それ以上の印象がなかったのかも

 バランシンやストラヴィンスキーに縁のバレエ団に、21世紀のシンフォニック・バレエが誕生した?…ということですが、私にはそれを観る目がなくて。このバレエ作品が、コンチェルトのどういうところを視覚化したのか、気づくことが出来ませんでした。

 プロコフィエフやショスタコーヴィチの馴染みやすい作品、私はそのなかに「稚気」を感じ、好きになります。いま、バレエ「コンチェルトDSCH」を思い出してみるに、第1楽章や3楽章は、色とりどりのレオタードを着たダンサーが、並んだり散ったり、組んだりほどけたり、カノン、ユニゾンと…う〜〜ん、やっぱり共感を持てないのは、私の持っている曲想の「予測できない稚気」より、ずいぶんと整理整頓されちゃってる感じがするから…かな。

 また、第2楽章の、柔らかな色調の衣装を着けたダンサーのパドドゥが、ほんの気分転換くらいにしか感じられませんでした。音楽の予習をしておくべきでした。

 12月のN響定期演奏会をラジオの生放送で聴いたときは、晩ごはんの支度をしながらだったこともあり、とにかく全曲聴いたというだけです。でも、さすが演奏会の録音というべきか、聴いていて愉快な気分になりました。
 NYCBの新作には、これでいこう!と決めたラトマンスキーの気持ちが、わかったような気になりましたよ。

 1月8日放送のBSシンフォニー・アワー、1月24日放送のFMサンデー・クラシックワイドでこの録画、録音を視聴したときは、ピアニスト:キリル・ゲルシュタインの、だだだっと連続する力強いタッチが圧巻でした。熱唱(奏)、熱演系協奏曲ではなくて、そう・・・見ている方はなかば呆れて、半歩退いて…うちのモンスターが脳裏をよぎる…やっぱり、ピアノとは男子がすなるものかと、なぜか降参。

 あそうだ、昨日聴いたバーンスタイン弾き振りの演奏との対比をひとつ。第2楽章です。ゲルシュタイン@デュトワ指揮・N響の第2楽章は、静的な印象でした。特にオーケストラは、静かに水をたたえている湖のよう。その前で、ゲルシュタインが誰に聴かせるともなく独りピアノに向かい、歌わせる、しっとりしたステージの情景。なるほど〜、ラトマンスキーの第2楽章だね♪

 一方、バーンスタインの第2楽章は、どちらかというと高揚感を誘います。佳境の前のうねりといったところ。指揮者自身が奏でるピアノは、アンサンブルを引連れて、動画映像を浮かび上がらせているかのよう。寄せる波、斜面を吹き渡る風、月明かりを映して揺れる葉むら…などといった。ピアノとオーケストラの音色が、そういう情景の中を吹き抜けていくような心地して・・・はっ、なんか映画音楽っぽい?
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