フォルテピアノ・リサイタル  演奏会

 月末、週末、オリンピックも終幕近し。今夜はフィギュア・スケートのハイライト2時間。またやってるわ…と言いつつ、お、ライヴの時とアングルが違うね!などという発見も♪ 横目にしながら今日行った演奏会の覚え書きなと。
 

古楽の愉しみ
クリスティアン・ベズイデンホウト
フォルテピアノ・リサイタル
 日時:2010年2月27日(土)14:00開演
 会場:兵庫県芸術文化センター 小ホール

 オール・モーツァルト・プログラム:
  ピアノ・ソナタ ヘ長調 K.533/494
  幻想曲 ハ短調 K.475
  ピアノ・ソナタ 第16番 変ロ長調 K.570
  「われら愚かな民の思うことは」による10の変奏曲
   (グルック歌劇「メッカの巡礼」より)ト長調 K.455
 アンコール:
  ピアノ・ソナタ 第10番 ハ長調 K.330
   第2楽章、第3楽章

 小麦色の5本脚、フォルテ・ピアノにはペダルがない? どんな音がするのか、始まるまではちょっとワクワク。


 グランド・ピアノのコンサートに慣れ親しんだ耳には、初めのうち、押し出しが弱いと感じられ。

 お?しかしペダルワークしてるような音の変化が…と全身耳に。そしてペダルはいずこと目を凝らし。どうやら膝で鍵盤の下あたりの枠を押し上げているらしい。ふ〜〜ん。

 グランド・ピアノの演奏が、水面を広がる波のように、ホール全体を和音の響きで満たしていくとしたら、フォルテ・ピアノは音が発した順に線の上を伝わって過ぎていく感じかな。ことさらノン・レガートに打鍵しなくても、あのような粒だった鳴りをするのだろうか。それとも、きょうのピアニストの技なのかしら? アレグロは軽やかにコロコロと、転がる珠のようでしたよ。モーツァルトのアレグロだ。

 正確無比な完全に制御されたタッチなんでしょうね〜。演奏中はもちろん、そういう技術的なことを感心するなんて無粋なことをさせませんしね♪

 ちょっと間を取るというか、流れを止めるようなケレンは、なんだろうな…演奏会ではよく使われるケレンかな?

 アダージョ、アンダンテは、小さな楽器に大きな身体を屈め、入魂の打鍵〜、なんてところも見せながら、早い楽章以上にさまざまな音色と表情をつけての演奏。悲しいとかせつないとか寂しいとか、どんな形容をもってきても言い表せない、あの情感はなんでしょうね〜。繊細なのにもたれない。

 弱音ペダル(?)を使った音が絶品。上等のフェルトにくるんだような、円くて柔らかな響き。

 作品としては、最後の「〜10の変奏曲」がいちばん好きだな。グルックさんも列席した演奏会で、彼に敬意を表してモーツァルトが即興演奏したとあって、機知とサービス精神にすぐれたエンターテインメントかな。あっという間に第8変奏まで楽しんで、ラスト2つで「余は満足じゃ」と。

 ピアニストはベズイデンホウトさん。チラシ写真は短くきちんと刈った髪にお茶の水博士みたいな眼鏡、赤いほっぺの農夫のようなふくよかさ。ですが、今日はもっと若くてハンサムに見えました。アッシュ・ブロンドの髪は伸び、眼鏡無し、ふくよかですがおデブさんではなかったような。あんまりパリッとしない黒の上下がちょいと窮屈そう。会場は小ホールとて、古楽器にしっくりなじむ風情でありました。
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