ノイズム「カルメン」 兵庫公演  バレエ・ダンス

今年、行った舞台のなかで、白眉はノイズム兵庫公演「カルメン」。
ノイズムの劇的バレエは初めて観る。金森さんの作品は、抽象しか見たことがなかった。

弁者つき。カルメンも声を上げる(「ホセ」とか、エキセントリックな叫び声とか・・・)
意外だったな〜。金森さんといえば、抽象作品=ノンプロットものをつくる人・・という勝手な思い込みがあったから。言葉というのは、その対極のように思うので、
「いやだ、理屈っぽいのは〜」と気が落ちかけたところでカルメン登場。
四つん這いになって、獣のように吠える。うっわ〜。

スクリーンにダンサーの影を投影し、マイムを見せる場面がいくつもあって、それは物語を部分的にスピーディーに運んだり、カルメンという女の造形を、強い輪郭線で浮かび上がらせるのに成功していると思ったよ。

ノイズムの2つのグループが演じるこの作品、ラストシーンは、ドン・ホセも含めた登場人物たちが、記念撮影みたいに2段に並んで、思い思いの表情と姿態で客席正面に並ぶ。ありゃ。「ワンピース」?
名もない若者たちの群像劇ってことかな。
演じる身体が、どうしてもラテン系には見えないので、ノイズム・ダンサーの群像劇と言う方が当たってる気もする。

そして、その前にカルメンが立つ。
私が持って帰ったのは、カルメンという女の、どうしようもない「業」。

ちょうど仕事がいそがしくなりはじめた6月下旬の公演。観に行ったところで、疲れて、後悔するんじゃないかと予想していたけれど、とんでもない偏見、嬉しい誤算でしたわ。
あのころは、仕事から帰宅しても、気分をうまく切り替えられなくて、いっつも頭の中に気がかりが引っ掛かっていたものだけれど、カルメンを観た日は、そういう憑きものみたいなのが、いっさいがっさい消し飛んでしまい、翌朝目が覚めてみると、すっかりリフレッシュが完了してたよ。
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