サキの忘れ物  読書

 津村記久子さんの短編集

 主人公が一人称で語る、それぞれの内面が、どの掌編においても、あるものは生き生きと、また別のものは共感を持って読み味わうことができる。

 「王国」で、主人公を「見守っているよ」とささやくラッパムシのデリラは、かつて私にも存在した、あの光のいたずらっこ。
 もしかしたら、この友人を持っていた、または今もいっしょにすごしている人は、私の想像以上に多くいるのかもしれない。
 「こんなの見えてる? 見えてたことある?」と、きいてみようか。でも、だれに?

 「喫茶店の周波数」に出てくる店は、私がずっとほしいと思っている場所。
 まわりの席に座っている人たちの落ち着いた会話が、ラジオ番組のように耳に入ってくる、テーブルが広くて、照明が明るい喫茶店。
 ところで私の話す声は、どうなのかしら。。。
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