朝はKちゃんの部活が終了したので、のんびりムード。ゆっくり朝ご飯をつくることができた。
午後は予定がいっぱいなので、午前中に買い物を済ますも、今日のスーパーはハズレ。そのスーパーで、旬の時期にたま〜に売っている「ハマチの子ども」(大鮎よりやや大きめのハマチ)がないかと期待しているんだけど、なかなか巡り会わない。
実は先週別のスーパーで遭遇したので、「もしかするとあるかも?」と博打打ちの気持ちで、どきどきしながらスーパーに行くのだがハズレ続き。
せっかく遭遇したスーパーで買わなかったのは、何故かって? だって、別の魚と抱き合わせのパックで1匹じゃあね。1パックできれば5匹は必要。最低でも3匹だ。
と、午前中はパッとしなかったのだが、午後はぎっしりだったにも関わらず、楽しい半日だった。やはり7時間睡眠は、霊験あらたかである。体調が全然違うな。久方ぶりに元気もりもりである。
メインの仕事の前に、Kちゃんの母校に立ち寄ったり、久々にのぞいた蔵を改造したアットホームな喫茶店『茶楽』で、歓待していただいた(固有名詞で呼ばれた)のも、大きい。アイスチャイで元気づけられた。
今日の午後のメインの仕事はお中元を購入し、それらを持って3軒のウチに「夏のご挨拶」をしに行くこと、という特命をおばあちゃんから承っていたのだ。
私の実家は山の麓なので、山に向かっていくことになる。でも一般に言われているように、山の天気は崩れやすい。実家に近づくにつれ、ぽつりぽつりと雨が振り出し、「まずいなぁ」と途方にくれるのをあざ笑うように、到着寸前にゲリラ豪雨となる。
実家の樋からは、田んぼに水を入れる時のように、オソロシイ勢いで水がほとばしっていた。着いた時にはずぶぬれ。傘なんて、半分くらいしか役に立たなかった。
もっともゲリラだけあり、逃げ足も速く、5分程で嘘のように小降りになってしまう。車の中で待つべきだったな。
その後の用事もあり、雨が上がりつつあるのを機に、そそくさと元来た道を辿った。そのとき、衝撃的な光景に遭遇した。今まで生きて来て、初めての体験。
20歳くらいの頃、樹村みのりの『ローズバッド・ロージー』(新書館)という本を買った。(なんと今も手元にある) 「フォア・レディス」というシリーズで、ハードカバーのカラーページの多い薄めのちょっと高級漫画(シリーズのなかには絵本もある)である。
そのなかの一作品に「雨と晴れの境目はどうなっているのかな?」と考える女の子が出て来る。
未だに覚えているのは、「本当にどうなっているんだろう? そしてぜひその境目を体験したい!」と、共感したからに相違ない。
それを人生半ばにして、ついに体験したのだ!
いや、実際のところ「雨と晴れとの境目」ではなく「雨が降っている場所と雨が降っていない曇った場所の境目」なんだけど。
もしかしたら、いままでだって、体験した事はあったかもしれないけれど、こんなにくっきりと白黒つくような境目は、たぶん初めて。ふつうもっと、グラデーションかかってるし。
だから黒く濡れたアスファルトと、全く乾いた灰色のアスファルトの上を通過した時には、劇的な瞬間を味わった。
ついに境目体験クリア!
とはいえ、興奮醒めやらぬ口調で報告するも、家族にはあまり共感を得られなかったのである。この感激を分かち合う人がいないのが、ちょっと寂しい。

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