2005/12/17

アートな土曜日  

横浜から銀座へ。
今日はちょっと存知上げているアーティスト
牛島達冶さんの作品を観て来た。

牛島さんは様々な機械を駆使した表現で知られる美術作家。
子供の頃からメカが大好きな工作少年だったそうで
40代半ばを過ぎた今でもその作品からは
彼の機械に対する思い入れが感じられる。

横浜では Landmark Project に出品されている作品を観た。
Landmark Project とは横浜市の中心部にある古い建造物を使用し
美術家や建築家が関わって展開される都市再生までを
視野に入れた壮大なプロジェクト。
牛島さんの作品は旧日本郵船倉庫に展開されている。
タイトルは「記憶−原動−場」(新作)

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だだっ広い倉庫の空間いっぱいに展開する空間装置。
ロープがあやとりのようにジグザグに床の上を這い
垂直に立ち上がり富士山形の輪郭を描きループを閉じる。

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ロープのテンションは倉庫内の埃とゴミを集めたバケツ。
ロープは船の速度の単位である1ノットでぐるぐる回っている。
うす暗い人気のない倉庫でこの仕掛けを見ていると
不思議にキモチが落ち着く。

次の作品はこれ。
タイトルは「homage to the Moon」(1991年作品)

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茶色く見えるのは固めて盛られた土。
盛られた土のてっぺんに機械が据えられている。
この機械によって土が少しずつ削られてゆく。

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タイトルを直訳すると”月に敬意を払う”
固めて盛られた土の高さは2mをちょっと超えるくらいか。
作品の意味を作者に聞いてみたいと思った。

ワタシの一番気に入った作品が
「イトナミ、オクからテマエを越えて ズウット ズウット 改-2001」
(1993+2001年作品)

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真っ暗な小さい部屋の中で地面にひたすら”の”の字を書く機械。
赤く光っているところに筆が固定されていて
あるプログラミングによりあちこち移動しながら
字が書けるようになっている。
筆が動いている様子はカメラにより撮影され同時に
”の”の字が書かれている地面に拡大投影される。
黒い大きな筆の影がおわかりだろうか。

フラッシュ撮影すると”の”の字を書く機械が見えるだけ。

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この機械はまるでロボットのよう。
正確なようで、でもぎごちなくて
しばらく見ているととてもいとおしくなってくる。
思わず、頑張れ〜頑張れ〜と応援してしまった。

その後、銀座に移動。
a piece of space APS の1坪スペースでの展示。
タイトルは「なりたちについて」(新作)

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宙に浮く装置に仕込まれた二枚のアクリル板が
白い粘土を挟み込みクルクルと回転しながらこねる。
そして装置に造形された粘土はやがて床に落ちる。

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これもプログラミングされた動きのはずなのだが何となくぎごちない。
ヒューンという音が回転速度により変化。
写真だとただの機械のように見えるけれど
その動きと音の効果か、小さな生き物のような感じがした。

牛島さんの作品はある行為をひたすら続ける「無用の機械」
しかし部品のひとつひとつが彼の手作り。
無用な機械でありながらもその装置を見ていると
徐々に気分がおだやかになり癒されてゆく。
ホントに不思議な作品たちなのであった。
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